ル・コルビジェのLC2・LC3/イームズ/アルネ・ヤコブセン…個性的なオフィスエントランスをデザイナーズ家具、リプロダクト家具(ジェネリック家具)を使って、リーズナブルに作る。
オフィスエントランスの役割
オフィスエントランスは訪問する関係者の企業イメージに大きく影響する重要な場所です。
オフィスのエントランスには、さまざまなタイプのエントランスがあります。受付担当の座っている有人受付から、大きな企業ロゴの設置されたエントランス、商談スペースのある広いエントランスなど、会社の規模や業態によりさまざまなエントランスがあります。
最低限のエントランスとしては、内部のスペースとパーテーションで区分けして、受付を呼び出す呼び鈴か電話があれば十分です。ただの入り口としてのエントランスから脱却して、VI(ビジュアルアイデンティティ)やCI(コーポレートアイデンティティ)を意識した会社のブランディングの一端をになうような素晴らしいエントランスづくりを行うことも可能です。
オフィスのエントランスは企業にとって大事な存在であるお客様が訪問するときに必ず通る場所であり、社内の従業員や株主などステークホルダーにとっても自分の関わる会社の顔と感じる重要な場所です。企業のカラーや企業のブランディングに対応して、会社をどう見せたいか?を考え、エントランスをデザインすることが大事です。
ビジネスにおいては会社の信頼性はとても重要な要因です。取引の成否はもちろん、社員の採用においても会社の信頼性の有無は大きな影響を及ぼします。
後悔しないオフィスエントランスを作るために考えるべきポイント
応接室や会議室へのアクセスを考慮することが重要です。
お客様をお迎えする場合、オフィスエントランス・受付を通り、応接室や会議室といった対話スペースにご案内します。会社のフロア全体の配置を考える際に、こういった来客者を通す部屋はスムーズに案内できる位置に作るようにしましょう。理由として、社員が仕事をする執務エリアなどを通過した先に来客スペースがあると情報漏洩など会社のセキュリティ上危険が高まるからです。
こういった全体の配置を考えることを「ゾーニング」といいます。仕事をするスペース、社員の貴重品などを保管するロッカールーム、PCを管理するサーバールームのように、セキュリティーを強化したいエリアと来客スペースを同じエリアに設置すると、危険が増すこともありえますので、トラブルを回避できるゾーニングを考えることが必要になります。
内部向けのものは来客者の動きを妨げない配置にすることが重要です。
オフィスエントランスにはどんなものがあるでしょう?ソファーや観葉植物、受付カウンターや傘立てなどを設置しているオフィスが多いのではないでしょうか。基本的に、オフィスエントランスは「内部の人々」ではなく「外部の人々」を意識した作りにしましょう。
たとえば、受付カウンターは分かりやすい位置に配置しましょう。エントランスを入り、正面すぐに受付が目に入れば、初めての訪問でもスムーズに移動していただけます。セキュリティーの面で考えても、入り口の正面であればにエントランス全体を見渡せるので効果的です。傘立てをエントランスに設置する場合は「来客専用」とし、内部向けはロッカーなど目につかない場所に配置しましょう。
特に無人エントランスの場合、セキュリティのことをしっかり考えることが重要です。
昨今は、人件費やスペース削減といった影響を受けて、受付に人がいない企業も増えています。こういった「無人のエントランス」を採用する場合は「無断侵入を防止する」「来客に気づかないといった失礼がないようにする」と、セキュリティ対策の強化が必須となります。たとえば、「勝手に入れないよう、入り口の扉は施錠式にする」「受付カウンターを設置し、そこに内線電話を設置・ご連絡いただくようにする」などがこういったセキュリティ対策として効果的です。
まずは素晴らしいエントランスをまねることからはじめましょう。
個性的でおしゃれなエントランスを作りたいと思ったら、海外の企業や美容室を参考にすることをおすすめします。雰囲気を大事にする海外企業や美容室のエントランスは、個性的でおしゃれなエントランスが多く、とても参考になります。素晴らしいエントランスのデザイン例はピンタレストで探すのがおすすめです。「オフィスエントランス」や「美容室 エントランス」「office entrance」などで検索してみてください。
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素敵なデザインを参考にしながらイメージをかためていきましょう。
インテリアテイストとエントランスのピンタレストギャラリー
企業ロゴを前面に出し、広々とした空間に、デザイナーズチェアのあるワークスペースが印象的なオフィスエントランス
建築系の会社のエントランスです。広々とした空間がうまく目線を隠しつつ区分けされています。デザイナーズチェアのあるワークスペースが、広い空間と仕事の場としてのイメージを両立して、うまくブランディングが出来ています。
電話とメモだけのシンプルなオフィスエントランスに、コルビジェのLC2が印象的なオフィスエントランス
電話とメモだけのシンプルなオフィスエントランスです。コルビジェのLC2がモダンな雰囲気を醸し出しています。白ベースのエントランスは清潔感や透明感、品格などの伝わるエントランスになります。
白という色は本能的に「汚したくない」という気持ちが働くカラーですので、掃除や整頓しようという気持ちを自然と生み出す色でもあります。また、白という色は膨張色なので狭い空間を広く見せる効果もあります。どんな色のインテリアにも合わせやすく、ライティングや差し色を使って、個性的なオフィスエントランスを演出することもできます。
ベージュ系に黒の差し色で重厚感や高級感が伝わり、布地のデザイナーズチェアが印象的なオフィスエントランス
ベージュは壁紙やカーテンなど広い面積のインテリアに使われることの多い色です。大地や自然を連想させる色味なので、穏やかな印象や安心感を与え、訪問した方に居心地の良さを感じさせることができます。「無難な色」と感じられることもありますが、ロゴやカウンターに黒を入れて引き締めることで、重厚感・高級感を醸し出すことができます。
ベージュ系に同系色の差し色を加えることで、デザイナーズ家具のような重厚なソファを配置しても、温かさや優しさを表現しているオフィスエントランス
ベージュに同系色の茶色を加えると、より温かい印象の空間に仕上がります。壁の色はアイボリーのようなベージュよりもう少し白いものでも良いでしょう。こういった色味に囲まれていると穏やかな気持ちになってリラックスできます。美容室などももちろん、マッサージサロンやカフェなどの空間作りにもぴったりかもしれません。ライティングも蛍光灯ではなく間接照明など優しい照明にするのがおすすめです。