似ているけれど全く違う!ホームステージングとモデルルームの違い
モデルルームの役割
モデルルームとは、新築マンションや新築住宅を販売する際の販売促進用の見本です。
ハウスメーカーの持っている技術やその時期のトレンドの集大成をプレゼンする場としての役割を持っています。設備などは実際のものを設置していることが多く実際に触ったり、全ての部屋をじっくりと確認することができます。
通常、家具や雑貨に関しては60万〜200万をかける場合が多くこのセットのままで購入したいと思わせるような効果的な配置や家具選びが施されています。
モデルルームでの家具選び
ワンランクさらにはツーランク上の家具を選んでおり、高級感を持たせるインテリアが王道です。
センスのいい照明や高額な絵画などの芸術品を飾り内装もハイグレードにしている場合が多くどこを見ても申し分のないインテリアと空間演出に焦点を当てています。また、部屋を広く見せるために小ぶりな家具を入れるような手法もとる場合があります。
よりよく見せるために標準設備意外のオプション設備を導入しているケースも多くあります。
ウォークインクローゼットやパントリーでの見せ方
「ウォークインクローゼット」は住まいの憧れのスペースでもあります。
最近のモデルルームでは標準装備になったウォークインクローゼット。
押入れや折れ戸式の収納とは違い文字通り歩いて中に入れるクローゼットのことです。
収納のスペースが広い分やみくもに物をつめると物置状態に!おしゃれにすっきりと収納するには高さや奥行き、幅を考え、「吊るし物」「たたんでしまう物」「背の高い物」「目隠ししたい小物類」などグルーピング※がしやすいように収納アイテムを設置することが求められます。
「パントリー」もまた、多種多様な物が多くなるキッチン専用の収納のこと。
食材のストックや、お酒のストック、たくさんのキッチンツールを持つ人には嬉しい収納スペースです。
食材をストックする場合もあるので、湿気対策やお手入れのしやすさなどの衛生面やキッチンとの動線に注意したパントリーの役割が求められます。
「重たいものは下に、軽いものやあまり出番の少ないものは上に置く」「ダイニングから見える位置に扉のないパントリーがある場合の収納方法=見られてもいい収納」「キッチンから少し離れた位置のパントリー」など様々な条件により求められる機能も変わってきます。
グルーピング※とは
「組分けをすること」ホームステージングでのグルーピングでは色でわけたり、カテゴリーでわけたりしてアイテムがちぐはぐだったり、色が混在し散らかったイメージを防ぐ目的や、統一感を持たせるための手法です。
ホームステージングの役割
ハウスメーカーの最高傑作と言える新築を余すことなく魅力的に演出するためのいわば「見本」であるモデルハウスに対して中古物件や賃貸物件、さらには在宅中の物件をどれだけ短期間に少しでも高値で売却できるか!に焦点を当てたホームステージングとは似て非なるものがあります。
中古物件を売るホームステージングはマイナス要素から始まる現状をプラマイ0にまで引き上げるための清掃、メンテナンス、時には遺品整理などソフト面でのアプローチから始まります。
そして、ターゲットにあった家具選びや配置を施し物件全体を魅力的にする必要があるのです。
また、ホームステージングは物件1棟をよりよく見せることができるかにフォーカスを当てたインテリアをが求められます。
中古物件ならではのメリットを引き出し、高額なモデルルームにはないお得感と満足感を作ることが求められます。