包み込むような丸みのある優しいフォルムを作り上げた、アルネ・ヤコブセンというデザイナーについて
アルネ・ヤコブセンの来歴
アルネ・ヤコブセンは「デンマークの父」と呼ばれる、20世紀のデザイン界に大きな影響を与えた建築家です。もともと、画家を目指していましたが、フレミング・ラッセンの勧めもありデンマーク王立芸術アカデミーで建築学を学ぶこととなります。ドイツ出身の建築家であるミース・ファン・デル・ローエの影響を受けた建築や家具は数多く、1952年に発表されたアントチェアを始めとして多くの家具を発表しました。「美しいものを作るのではなく、必要とされているものを作る」という言葉を残したアルネ・ヤコブセン。その言葉通り、彼の作品には計算し尽くされた美しさを垣間見ることができます。
アルネ・ヤコブセンの代表作は?
アルネ・ヤコブセンの代表作には、アントチェアやエッグチェア、スワンチェア、セブンチェアなどがあります。その中でも最も有名な作品がセブンチェアです。3次元形成合板により背と座が一体のデザインである部分はアントチェアと変わりませんが、デザインがよりおしゃれになり脚部が四本になっています。アルネ・ヤコブセンの家具も多くがジェネリック家具として手に入れることが可能です。
アルネ・ヤコブセンの業績
アルネ・ヤコブセンのアントチェアは、3次元形成合板により背と座が一体になっていて世界初のデザインです。また、エッグチェアは座った人を包み込むようなデザインになっており、「家具と建築の間のようなデザイン」と言われています。デンマーク国内初の高層ビルであるSASロイヤルホテルでは建物の設計以外にもインテリアデザイン、照明、食器類などの細部までを手がけました。