法人化した個人事業者様向け。小規模オフィスの活用方法とデザイン・レイアウト事例を紹介!
小規模オフィスの活用法
「お洒落なオフィス作りは大企業のやること」と決めつけていませんか?決してそんなことはありません。例えばマンションオフィスやワンルームタイプの店舗でも、物件のスペースを最大限に活かして効率的で魅力的な空間を作ることができます。
小規模オフィスに向く業種
立地やアクセスが最重要という業種であれば、面積が広い郊外よりも、あえてアクセスの良い物件を重視した中心部に進出することもあるでしょう。限られたスペースでも、繁華街にあることで需要を獲得する企業は、積極的に小規模スペースに挑戦すべきです。
パソコンを使用して仕事が出来る職種は小規模オフィスに向いていると言えます。プログラマーやデザイナー、エンジニアなどは小規模オフィスに挑戦しやすい職種といえるでしょう。大人数ではなく、個人や少人数で出来る仕事であれば小規模オフィスでも十分かもしれませんね。
小規模オフィスを選ぶ際の注意点
小規模であるということは賃料=固定費が安く抑えられることです。
しかし固定費が安い=小さい物件とは限りません。スペースが狭いということではなく、「変形がある」物件というものもあります。例えば上の階に続く階段の下に当たるスペースは天井が極端に低い、ビルの躯体の関係で室内の柱が大きい、などです。平面図ではイメージしにくい部分も多いですから積極的に内見し、把握しておきましょう。
他にも注意していただきたいのが、トイレです。小規模なオフィスではいろいろな音が聞こえやすくなります。それはトイレも例外ではなく、デスクなど常に人がいる場所をトイレの近くに配置してしまうと、トイレを利用しづらくなる可能性があります。女性が働かれるオフィスは特にトイレの位置には注意が必要です。
小規模オフィスのレイアウト
狭小オフィスで実際に取り入れられている事例をいくつかご紹介します。
立体的なスペース活用をしたレイアウト
インテリアを設置するには床面にスペースが必要です。しかし、床面以外も活用できる場所があります。その一つが頭上の空間です。
デスクで作業を行っているその頭上に収納棚を設置したり、ホワイトボードやモニターなどのコミュニケーション用ツールを設置したりすることで、空間を立体的に利用できます。この方法は狭小オフィスにぜひ取り入れてほしい活用方法です。
壁面の有効活用したレイアウト
狭小オフィスの悩みの一つは収納スペースが確保しづらいということです。そこでおすすめの方法が、壁面を利用した収納方法です。壁全面に吊戸棚を設置することで大きな収納スペースを確保することが出来ます。
吊戸棚の設置が難しい場合は、壁に物を引っかけて収納する方法もおすすめです。床やデスクに物を置いてしまうと、雑然とした空間になってしまいます。その物を壁に収納するために、壁掛けフックを設置します。そこにカゴを掛けると、簡単に収納できます。
ほかにも突っ張り棒を使った収納棚の設置おすすめです。突っ張り棒を使っているので、壁に穴を開けずに棚を設置することが出来ます。簡単に設置することが出来る上に、棚の数をお好みで増やしたり、減らしたりすることも出来ます。
開放感のあるレイアウト
小規模オフィスは元の敷地がが狭いため、インテリアなどを設置するとさらに圧迫感を与えます。その問題を解決する方法の一つがインテリアや壁を白などの明るい色にすることです。明るい色味は部屋を広く感じさせます。インテリアの色味だけではなく、照明の光も明るい方が部屋が広く感じやすいです。
インテリアの高さを低いものにすることも、重要なポイントです。背の高いインテリアを設置することで、圧迫感を与えてしまいます。
床面の見える部分が多いほど部屋を広く見せることが出来ます。オフィスに必要なデスクもサイズを見直すことで、空間にゆとりを持たすことが出来ます。デスクの幅は仕事によって適切なサイズが異なります。営業職やコールセンターであれば1,000~1,100mm程度が適切だとされています。一般職や企画職でも1,200~1,400mm程度が適切です。
また、デスクの奥行も大切です。基本的なデスクの奥行はだいたい700mmですが、メールの確認や資料を確認しながら仕事をすることが多い場合は600mm程度のデスクでも十分なサイズかもしれません。すべてのデスクのサイズを見直すと、スペースにゆとりが出来そうですね。
他にも動線や通路をしっかり確保することが大切です。仕事をするときにも通路が狭いと作業効率が下がってしまいます。作業ごとにまとめて配置すると、作業効率も上がり働きやすい環境に近づきます。
デスクの配置を壁に向かうような形で設置すると、通路のスペースが確保しやすいです。しかし、この配置はコミュニケーションが取りづらいというデメリットがあります。コミュニケーションを重視する場合は、デスクを向かい合うように配置するレイアウトがおすすめです。
営業などの外回りに出る社員が多い企業の場合は、フリーアドレスに変えてみるという方法もあります。席の場所を決めずに、誰がどの席に座っても良いフリーアドレスを取り入れることで、デスクの数を減らすことが出来る場合があります。フリーアドレスのいいところはこれだけではなく、個人の所有物や書類がデスク上に散乱した状態を解消できます。デスク上に物が散乱した状態では、オフィス内の空間も雑然としてしまいます。
物を最小限にすることも開放感のあるレイアウトにするためには大切なポイントです。そこで紙の使用をやめるという方法があります。紙媒体の物をスキャンしてPDFのデータにすることで、紙自体を保管する必要がなくなります。データ化することで、情報の管理もしやすくなりそうですね。
会議や商談が出来るスペースの確保したレイアウト
オフィスに会議や商談が出来るスペースが必要な企業も多いのではないでしょうか。確かに必要ではあるけれど、使う頻度はそんなに多くないという場合は、多目的スペースとして空間を区切る方法があります。会議や商談、食堂や休憩室など名目を決めず、どんな使い方でも出来るカフェのようなスタイルにすると空間を有効利用できます。カフェのようなスタイルの空間にすることで、会議や商談も肩の力を抜いてリラックスした状態で出来そうですね。
空間を区切る方法としてパーテーションを活用してもいいでしょう。可動式のパーテーションならばサイズや形を変えることが出来るので、その場に応じた空間を作り出すことが出来ます。背の低いパーテーションならば、圧迫感を与えずに空間を区切ることが出来ます。半透明のパーテーションであれば、光を上手く取り入れることが出来るので明るさを保つことが可能です。
小規模オフィスのメリットが詰まったレイアウト
小規模のオフィスだからこそ出来るレイアウトもあります。小規模なオフィスは置けるインテリアが限られるため、統一感が出しやすくレイアウトしやすいのです。限られる分、こだわりのインテリアを取り入れることも出来ます。働く人数も限られるため、みんなの意見を取り入れてレイアウトを決めることが出来ることもメリットです。大きなオフィスでは働く人数も多くなってしまうので、みんなの意見を聞きながら、自由にレイアウトをすることが案外難しいのです。
コミュニケーションが取りやすいということも小規模オフィスのメリットです。空間が限られているので、人との距離が近くなり、話もしやすくなります。だからといって無駄話が多くなるわけでもないようです。
限られた空間で少人数で働いていると、人は自然と無駄話をせずに、集中して仕事に取り組みやすくなるそうです。大きなオフィスでもパーテーションなどで空間を区切り、集中しやすい状態を作っている企業もあります。アイデアを活かして、良いオフィスにしましょう。