ユニヴァーサル・スペースを提唱した、ミース・ファン・デル・ローエというデザイナーについて
ミース・ファン・デル・ローエの来歴
ミース・ファン・デル・ローエは、1886年ドイツ・アーヘン生まれ。1896年から3年間アーヘンのカテドラル附属学校へ通い製図を学びましたが、大学で本格的に建築を学んではいません。卒業後の仕事が認められ、後にペーター・ベーレンスの事務所でル・コルビジェやグロピウスと共に働き建築について学びました。その後、独立してバルセロナ万博でのドイツ・パビリオンの設計を担当、スペイン王国夫妻の王座であるバルセロナチェアをデザインしました。「柱と梁によるラーメン構造の均質な構造体が、その内部にあらゆる機能を許容する」という意味の「ユニヴァーサル・スペース」という概念を提示した人物です。
ミース・ファン・デル・ローエの代表作は?
ミース・ファン・デル・ローエの代表作であるバルセロナチェア。パイプを使用した椅子が主流だった時代に、板状のスチールを使用し全体のフォルムを軽くすっきりしたものにしました。交差する脚の曲線などには繊細な技術が使われています。また、トゥーゲントハット邸設計の際に、デザインされたブルーノチェアも有名です。共に、ジェネリック家具となり今も愛されています。
ミース・ファン・デル・ローエに影響を受けた人
ミース・ファン・デル・ローエのアイテムには、「バルセロナチェア」以外に「チューブラー・アームチェア」やワイゼンホフ展覧会で発表した「鋼管製のMRチェア」があります。そんなミース・ファン・デル・ローエにインスピレーションを受けた有名人にヴァージル・アブローがいます。自身のブランドであるOFF WHITEを立ち上げた、今注目のクリエイティブディレクターである彼は、グラフィックデザイン製作の際にミースの作品にインスピレーションを受けたそうです。家具以外にも多方面に影響力を及ぼしているミース・ファン・デル・ローエの感性は、驚異的ですね。
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