シンプルモダンな作品を作った、ポール・ケアホルムというデザイナーについて
ポール・ケアホルムの来歴
1929年デンマークに生まれたポール・ケアホルムは、祖父の勧めから家具職人のグロンベックに弟子入りして修行を積みました。その後ハンス・J・ウェグナーの事務所に勤務しながらコペンハーゲン工芸学校でデザインを学びます。卒業後はフリッツ・ハンセン社に勤め、1955年金属製の脚部分の上に皮・藤の座面が載ったデザインの椅子PK-22を発売しました。
1976年から4年間、コペンハーゲン王立美術アカデミー学長に就任しますが1980年に51歳で逝去されました。
ポール・ケアホルムの代表作はジェネリック家具になっている?
ポール・ケアホルムの代表作はPKシリーズです。PK22はスチールフレーム構造で、理想的なフォームと生産性への探求がつまっています。
また、PK25(別名エレメントチェア)は卒業制作としてデザインされた椅子です。一続きスチールフレームは、継ぎ目のない湾曲させた一体成形となっています。PK24は、ロングチェアで緩やかなカーブと有機的な形状が特徴的です。ともに、ジェネリック家具としても人気があります。
他にもまだある。ポール・ケアホルムのPKシリーズ
ポール・ケアホルムの作品は他にも、ゆったりとしたラウンジチェアであるPK20、天板の部分の円と脚部の正方形という対照的な形を持ち合わせたテーブルであるPK54、3 片のステンレススチールが特徴のサイドチェアであるPK9などがあります。
イラストレーターであり、椅子研究家の織田憲嗣は、こんなに美しい食卓はないとポール・ケアホルムのダイニングテーブルとチェアを愛用しているそうです。